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同人誌 コピー本の作り方

コピー本の作り方

コピー本

オフセット(印刷)で本を作るほどお金がない、そんなにたくさん作っても全部売れる自信がない…なんていう方、コピー本を作ってみてはどうでしょうか?
「コピー本なんて安っぽい」なんて思ってる方もいるかもしれませんが、低コストで必要な分だけ作れますし、工夫次第でオフ本にも負けない本が作れるはずです。ここではコピー本を作るための基礎知識やその他出来るさまざまな工夫について書いていきます。


本の閉じ方について

本の綴じ方は基本的に「中とじ」「平とじ」「無線とじ」というのがあります。

「中とじ」というのは、開いた状態で中心を止める方法。
週刊誌とかに多いです。

「平とじ」というのはとじた状態で背の部分を止める方法。
学校での文集などに多いです。

「無線とじ」というのは背を接着剤で止める方法です。
マンガ雑誌に多いです。
真ん中をホッチキスで止められる程度の薄いコピー本であれば中とじで良いと思います。もちろん平とじでも可能です。
ですが、ある程度ページ数があり、厚みがあるのに中とじにすると、図のように中のページが飛び出てしまい、見映えも悪くなってしまいます。
それを避けるためには、図のように表紙になる紙を少し大きめの物にし、背になる部分を空けておくとこの状態を回避できます。表紙は少し大きめの紙にコピーすることになりますので、普通のサイズの紙ではこれができません。そして、もしこの方法を行ったとしても、中のページが中心部にいくにつれて外に飛び出してくる現象は回避できませんので、ちょっと格好悪いことになってしまいます。これらの理由から、ためしに総ページ数分の紙を重ねてみて、見た目がおかしくなるようであれば、中とじではなく、他の方法を考えてみましょう。


ちょっと工夫すれば100ページ以上の厚い本も作ることが出来ます。
100ページもあると、平とじにしてホッチキスでとめられる厚さではありません。大きなホッチキスもあるので、それを使用すればある程度までは止められるかもしれませんが、普通のホッチキスでも工夫次第では止めることも可能です。

工夫すれば色々できます。

原稿をコピーするときの注意

両面コピーを許可していないところもありますので、事前に確認しましょう。
両面コピーをする時は、向きが重要ですので、何度か試しにコピーしてみてからコピーして下さい。
原稿をコピー機にそのまま忘れていく人が結構多いようです。
コピーがすべて終わったら、最後に必ず確認しましょう。

平綴じでの本の作り方

平とじの場合は、図のように面付けする必要があります。
これは両面コピーではなく片面コピーの場合で、袋とじのようになります。
表紙と裏表紙は後からのりやボンドで着けると、とじたところが見えず、綺麗な仕上がりになります。


中綴じでの本の作り方

中とじにする場合、図のように面付けする必要があります。
平とじに比べるとちょっと面倒ですが、仕組みさえ理解できれば簡単にできます。
図の説明は16ページ本の場合です。ページ数によってページ位置は変わってきますので、実際に面付けする前に、小さめの紙にページ数を書き、実際にとじてサンプルを作ってみるとわかりやすいです。

中とじの場合、普通のホッチキスだと紙を折り曲げないと中央で止められませんが、写真のようなホッチキスを利用すれば、中の部分が回転するので紙を折らずに簡単にとめることができます。
また、巨大なホッチキスもありますので、利用できる方、持っている方はそれを利用しましょう。


ペーパーカッターをお持ちの方/利用できる方

A5、B6の本などを作る場合で、ペーパーカッターをお持ちの方、又は学校などにあり、利用できる方には図のような方法もおすすめです。

この方法だと、真ん中で切る必要があるため、ペーパーカッターを利用しないと作業に時間がかかりますので、普通にA4などでコピーしたほうが早いです。
くれぐれもコピー時に間違えないように!

場所によっては、黒以外の色でコピーできるところもありますので、いろいろ試してみると良いと思います。
又、機械によってはコピーが汚かったり、やたらと綺麗にコピーできたり差がありますので、いくつかコピーできる場所や機械がある場合は試してみると良いかもしれません。

表紙に特殊紙を使う・特殊加工をする

コピー本なんて、安っぽい!見た目が寂しい!と思っている方もいるのではないでしょうか?
そんなことはありません。工夫次第でコピー本とは思えない出来栄えになります。
私が今まで手にしたコピー本の中には、コルクなどで綺麗に飾り付けされていたり、表紙に特殊紙を利用し、そこに白紙にコピーしたイラストを貼り付けしてあるもの、A7ぐらいの小さな本で、綺麗な飾りが施されていたもの、など、素敵な本がたくさんありました。1冊1冊をすごく大事に作られている感じがして、とても温かみが伝わってきたのを覚えています。中には、飾っておきたくなるほどかわいらしいものもありました。
こういった本は手間もかかりますが、その分相手に気持ちが伝わり、いつまでも大事にしてくれるような本になると思います。
というわけで、せっかくですからコピー本なんて…と敬遠せず、いろいろな工夫をしてみましょう。

表紙に特殊紙を利用するだけでも、かなり違います。
しかし紙の質によって、コピーのトナーがのらなかったりしますので、注意が必要ですし、厚すぎる紙はコピーできないこともあります。

特殊紙には様々な種類があります。又、大きめの画材屋さんや、ネット上でも購入できますので、本のイメージにあった紙を探してみましょう。
以下は一部ですが、よく使われる特殊紙です。

サンドカラー
色の粒が入っている紙です。

パラダイス
多色の粒が入っている紙です。

フェザーワルツ
羽のような白い模様が入っている紙です。

ニュートーン
斜めのレイドが入っている紙です。

グッピーラップ
マーブル模様の紙です。

遊び紙に特殊紙や色上質紙などを使用する場合もあり、遊び紙を入れると本が豪華に見えたり、ホッチキスが見えなくなり、見映えも良くなります。
遊び紙とは、何も書かれていない紙で、表紙と本文の間の紙のことを言います。
ページにはカウントされません。
遊び紙にトレーシングペーパーを利用するのも豪華に見えるのでおすすめです。

その他注意すること

これはコピー本に限らず言えることですが、原稿用紙の端ギリギリまで文字などを書かないようにしましょう。私が今まで手にしたコピー本の中には、ページ端のセリフが切れてしまっていて、作者さんが1つ1つ手書きで書き込んでいるものなどがありました。書き込み忘れている部分も多く、内容が良くわからないものもありました。
書き込むのにも手間がかかりますし、購入された方も良い気持ちはしませんから、原稿作成時に注意して書く事と、コピー時にはまず1枚コピーして隅々までチェックしてからまとめてコピーしましょう。
また、コピーの場合は端の部分が白く切れてしまう場合もありますので、見栄えが悪くならないように事前にコピーをしてみてから原稿制作をされると良いと思います。


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